ロビンフッドが2025年に遂行した戦略転換、本当に見事だと思う。単なる若年層向けの投機的取引プラットフォームから、完全な資産管理エコシステムへの転換に成功した。その成果は数字に表れている。
2025年通期の純収益は過去最高の45億ドル、前年比52%増。純利益は19億ドルで35%増。第4四半期末の退職口座預託資産は265億ドルと倍増近い伸び。プラットフォーム総資産は3,240億ドルに達した。これらの数字が示すのは、単なる一時的なトレンドではなく、根本的なビジネスモデルの転換が機能しているということだ。
その転換の鍵は何か。一つは顧客獲得メカニズムの革新。従来の証券会社はファイナンシャルアドバイザーに頼っていたが、ロビンフッドは現金マッチング補助を武器にした。IRA口座への預金に対して最大3%のマッチング、他社からの401(k)移管にも3%のボーナス。10万ドル移管すれば即座に3,000ドルが手に入る。これは顧客獲得コストとしては安くない。だが、退職口座のロイヤルティは極めて高い。数十年単位で保有される資産だ。従来の機関が数百ドル費やしても顧客が流出するのに対し、ロビンフッドは3%の補助で長期顧客を獲得している。LTV(顧客生涯価値)の計算が完全に異なる。
もう一つは収益モデルの多層化。かつてのPFOF(注文フロー支払い)依存から脱却し、より安定した継続的収入へシフトした。キャッシュス