ビットコイン修正局面、残余リスクが市場心理を試す

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暗号資産市場では1月から2月にかけて、大きな転機を迎えています。ビットコインが前月の底堅い動きから一転、2月1日時点で78,400ドル圏まで調整局面を深めており、24時間では5.64%の下落を記録。この修正は、地政学的な緊張緩和期待が後退し、市場に残余するリスク要因が顕在化しつつあることを示唆しています。

1月中旬時点でビットコインは97,000ドルを突破し、投資家のリスク選好心理が高まっていました。しかし現在の調整は、その楽観的な見方に対する市場の再評価を反映しています。

地政学的緊張緩和とリスク選好心理の反転

先月中旬、ドナルド・トランプ大統領がグリーンランド領有権問題で強気な発言を繰り返した際、市場はNATO同盟国間の緊張が高まるとの懸念を示していました。しかし同時に、トランプ氏がイランとの関係改善に動いたことで、WTI原油先物は4.4%以上下落し、59ドル圏まで売られました。

この原油相場の下落は、市場参加者が地政学的リスクの「部分的な」緩和を評価していたことを意味します。ただし、「部分的」という点が重要です。完全な緊張解消ではなく、むしろリスク要因が存在したまま一時的に後退しただけという側面が、現在の修正局面の背景にあると考えられます。

規制の不確実性が暗号資産市場を揺さぶる

暗号資産市場にとってより直接的な懸念材料は、米国における規制動向の不透明性です。米国上院銀行委員会が暗号資産市場構造法案のマークアップを延期し、さらにCoinbaseがこの法案へのサポートを撤回するという事態が発生。ウォールストリートの銀行関係者が暗号資産収益に対するロビー活動を続けるなか、規制の方向性が不明確なままです。

この規制上の不確実性は、短期的には暗号資産市場に調整圧力をもたらします。イーサリアムは同期間に9.86%の下落を記録しており、ビットコインを上回る下げ幅を示しています。プライバシー重視のトークンについても、ジーキャッシュが8.78%、ダッシュが5.40%のそれぞれ下落(2月1日時点)を記録しており、市場全体での売圧が続いています。

テクニカル分析:次の重要な節目

テクニカル的には、ビットコイン相場は依然として週足チャートで強いトレンド継続形を維持しています。先月90,000ドルを上回ることに成功した相場も、現在の調整を経て、より堅実な支持を得られるかが焦点になります。

今後の重要なポイントは、週足の50週指数移動平均線を上回ったままの終値を維持できるかどうかです。この水準を保つことが、強気市場の再開を確定させる鍵となります。一方で、これに失敗すれば、さらなる下押し圧力を招く可能性も否定できません。

次の主要なレジスタンスゾーンは100,000ドル。これはフィボナッチレベルでも重要な位置付けにあり、この水準への道筋が明確になるには、現在の調整局面からの回復が前提条件となります。

トークンイベントとマイニング動向

1月15日にはRavencoin(RVN)の2回目のブロック報酬半減がブロック番号4,200,000で実施され、マイニング報酬は1ブロック当たり1,250RVNに削減されました。このマイニング難易度の調整は、中長期的には供給量の伸び率を鈍化させ、相場にポジティブ要因をもたらす可能性があります。

同月にはStarknet(STRK)が流通供給量の4.83%に相当する1,060万ドル分のトークン解放を実施し、また MANTRA(OM)の移行期間終了により、新チェーンへの移行が完了。こうしたトークンイベントは市場の流動性と構造に影響を及ぼしています。

現物ETFの流動性と市場構造

先月中旬の相場の堅調さは、米国のビットコイン現物ETFが8億4,300万ドルの純流入を記録したことで支えられていました。同時期、イーサリアムETFも1億7,510万ドルの資金流入を見せ、機関投資家のリスク選好心理を反映していました。

ただし、これらのETFフローも現在は鈍化している可能性が高く、市場の心理転換を示唆しています。

市場全体の動き:残余リスク要因の顕在化

ビットコインドミナンスは先月59.7%に達していましたが、現在の下落局面でも約60%圏を維持しており、暗号資産市場全体が同じ方向で調整を受けていることが分かります。

米国株式市場も同様に調整を受けており、S&P500は月初時点での上昇から転じて下げに転じています。これは単なるテクニカル的な調整ではなく、市場全体が抱えている残余リスク要因(地政学的不確実性、規制の先行き不透明性、インフレ管理の難しさ)に対する再評価プロセスと言えます。

暗号資産市場は引き続き、これらの大型マクロ要因に左右される環境が続くと予想されます。市場参加者にとっては、短期的な価格変動よりも、規制動向と地政学的リスクの推移を注視することが重要な局面となっています。

RVN6.94%
STRK9.83%
OM8.35%
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