最新の失業保険申請件数データがちょっと面白い——19.1万件、市場予想の22万件を大きく下回った。

これが意味することは？労働市場はまだ強く、経済もあなたが思っているほど弱くない。FRBがこのデータを見たら、利下げ？そんなに急ぐ必要はない。

だから、今のBTCの上昇トレンドについて、私は個人的に慎重な姿勢だ。金融緩和期待が支えになっていないリバウンドは、テクニカルな調整とセンチメント主導によるものに見える。率直に言えば——これは「罠」かもしれない。

ここ数日のBTCの値動きを見ると、ずっと9万付近に張り付いたまま。上がりもせず、特に下がりもせず、横ばい状態。こういう状態は通常、良い兆候ではない。大口資金が様子見している：

• FRBはこれからどう動くのか？
• CPIデータは引き続き粘着質なのか？
• 日本が突然タカ派に転じて利上げする可能性は？

価格がここに張り付いているのは、表面上は安定しているように見えても、実際には方向性を決めるきっかけを待っているのだ。

多くの人が「利下げが来ればそれだけで好材料」と考えているが、これは誤解かもしれない。歴史的に見ると、利下げは往々にして経済が弱くなり始めたサインだ。そして「好材料出尽くし」という言葉は、トレードの世界ではよく「材料出尽くしで下落」とセットになっている。

利下げ後、資金が一気に流入するとは限らず、むしろ一旦撤退して様子を見る可能性もある。だから利下げしようがしまいが、短期的にはあまり良くない——利下げすれば下落もあり得るし、利下げしなければ流動性の引き締めが続いてやはり下落、違いはテンポだけ。

もう一つ見落とされがちなポイント：日本銀行の態度がどんどんタカ派寄りになってきている。まだ正式に利上げはしていないが、タカ派姿勢がますます明確だ。円高になれば、世界中のキャリートレード資金が本国回帰し、米国債・米株・暗号資産市場の資金も一部引き上げられる。

この環境下で、BTCにどこから新規マネーが流入するのか？残るのは既存資金の奪い合い、つまりポジションの取り合いだ。

私の見方はシンプル：

• 今回の反発はむしろ買いを誘う罠のようなもの
• 短期的には9万付近でのレンジが続く可能性が高い
• 失業データが強い＝利下げが後ずれ＝ネガティブ
• 本当に利下げしても必ずしも上がるとは限らず、むしろいったん下落もあり得る
• 日本のタカ派傾向＝世界的な流動性引き締めが続く
• FRBが正式に利下げする前に、市場は下方向を選ぶ可能性が高い

一言でまとめると：今をブルマーケットの始まりと考えるのは危険で、これはむしろ大口資金が個人投資家に最後の「飴玉」を与え、「チャンス到来」と思わせてポジションを押し付けるためのもの。

市場というものは、表面上安定していればいるほど、裏側の暗流に警戒すべき時だ。