今夜PCEデータ発表：BTCは91,000～95,000のレンジで方向待ち

【BlockBeats】今夜、重要な経済指標が発表されます——米国のPCEインフレ指標です。これはFRBが最も注視している物価の風向きであり、今月利下げがあるかどうかに直結します。現在、市場は25ベーシスポイントの利下げ確率を87%で織り込んでおり、コアPCEの前年比上昇率はおよそ2.8%と予想されています。目標よりやや高いものの、鈍化傾向にはあります。もしデータが予想より低ければ、「ソフトランディング」のシナリオがより語りやすくなり、金融緩和サイクルへの期待も一層現実味を増します。

マクロ環境はやや微妙です。昨日発表されたADP雇用統計が弱含みとなり、市場はインフレ指標に一層敏感になっています。データが予想通り、もしくはそれ以下なら、米ドルは一時的に弱含み、リスク資産は一息つけそうです。しかし、予想を上回る結果となれば、インフレの粘着性への懸念が再燃し、米国債利回りが上昇、利下げ期待は後退、短期資金は高ボラティリティ銘柄を避ける動きが強まるでしょう。全体的な雰囲気は様子見ムードが強く、流動性は「結果待ち」の状態です。

暗号資産も引き続きレンジ相場です。BTCは現在92,000ドル付近を推移しており、PCE指標発表後には3～5%ほどの値動きが予想されます。上値は93,800～95,400ドルのレンジが抵抗帯で、ハト派寄りのデータなら素早くトライする可能性があります。一方、下値は90,700ドルと89,000ドルがサポートラインで、タカ派寄りのデータならこの二つの水準を守れるかがポイントになります。テクニカル的には強気とは言い難く、中立～やや弱気気味。先物での買いは多いですが、現物需要はまだ物足りません。

データ発表まで、マーケットはボラティリティが圧縮された様子見モードに入り、BTCのロング・ショート攻防の主戦場は91,000～95,000ドルの間となっています。もしデータでインフレ鈍化が確実視されれば、年末リバウンドの確率が高まります。逆の場合はレンジ相場が続き、資金フローは再びディフェンシブなポジションや短期トレードに傾くでしょう。