出典：CoinTribune
原題：SEC、2026年1月より暗号イノベーション免除を導入へ
原リンク：https://www.cointribune.com/en/sec-to-introduce-crypto-innovation-exemption-starting-january-2026/

SEC、責任ある暗号イノベーション促進に向けた動き

米国の暗号資産企業は、新政権下でより開かれた規制環境への明確な転換を感じている。SEC（米証券取引委員会）委員長のポール・アトキンス氏は、2026年1月からイノベーション免除の導入を確認しており、ブロックチェーン企業が特定のオンチェーン製品をSECの監督下で導入しやすくなる道を示している。この計画は、従来の障壁を取り除きつつも、連邦の監督を外すことなく、新たなサービスを開発する企業にとってより明確な道筋を提供するものだ。

主なポイント

• SECは、今後数週間以内に暗号資産分野向けイノベーション免除を導入し、責任あるブロックチェーン開発を支援する予定。
• SEC委員長ポール・アトキンス氏は、同分野が長年にわたり規制圧力に直面し、イノベーションが米国外に流出してきたと強調。
• 市場運営者らは、免除の広範な利用が投資家や市場の安定性にリスクをもたらす可能性があることを懸念している。

背景

アトキンス氏は火曜日、CNBCの「スクワークボックス」で、SECが今後数週間以内に暗号資産分野向けのイノベーション免除を導入する計画を語った。この取り組みは、2025年7月に業界の数年間にわたる苦境を受け、ブロックチェーン開発を再活性化するための広範な努力の一環として開始された。責任ある実験と同時に、規制の枠組みを維持することが目的だ。

アトキンス氏は当初、年内の免除導入を目指していたが、10月から11月にかけての政府機関の長期閉鎖により作業が中断され、スケジュールが後ろ倒しになったと述べている。

「政府機関の閉鎖により、多少妨げられました。当然、その間は作業ができませんでした。しかし、今は軌道に乗っており、暗号分野を前進させ、長らく米国が後退してきたこの新たなイノベーション分野を受け入れることができるようにします。」 - SEC委員長 ポール・アトキンス

彼の今回の発言は、先月のものを踏まえたものであり、同分野が少なくとも4年間にわたり強い規制圧力を受けてきたことで、イノベーションが米国内に根付くのではなく海外に流出したと指摘している。

市場運営者による懸念

すべての市場参加者が免除に前向きなわけではない。市場運営者らは、原則として免除措置の考え方を支持しつつも、広範な適用が投資家や市場全体の構造にリスクをもたらす可能性があると懸念を表明している。

また、SECが長年の規制上の保護策を回避する可能性のある企業に対して免除を与えることには慎重であるべきだと警告している。この見解は、伝統的な市場参加者の中には依然として慎重な姿勢を保つ者がいる理由を示しており、多くの暗号資産企業が免除を好意的に捉えている一方で、対照的な立場である。

より広範な規制の背景

アトキンス氏はまた、議会で進行中の暗号資産法案についても言及し、SECが議員と協力して技術的な助言を行い、法案が現行の連邦規則と整合し、広範な法的枠組みに適合するよう努めていると説明した。

SEC委員長は来年の方針も概説し、IPO市場を支援するための政策も含まれると述べた。アトキンス氏は、委員会が現行の市場状況を反映するよう規則書の一部を更新しており、IPOの魅力向上が最重要課題であると強調した。

さらに、SECは現在の訴訟環境を見直し、企業の新規株式公開を遅らせている障害の除去に取り組むとも述べた。SECは、コーポレートガバナンスの慣行や、企業の上場を不必要に遅らせてきたその他の手続き上の障害についても検討する予定だ。これらの見直しは、規則の合理化と資本市場の効率化、成長支援を目的とした広範な取り組みの一部となっている。