住宅市場で前代未聞の出来事が起こりました。

史上初めて、新築住宅の価格が中古住宅よりも安くなっています。そう、あなたの読み間違いではありません。新築住宅の中央値価格が中古住宅市場を下回ったのです。

この逆転現象は極めて珍しいことです。これまでは、新築住宅は常にプレミアム価格が付いていました―新しい建材、現代的な間取り、新築特有の塗料の香り。しかし、2025年の今、状況は一変しています。

その背景には何があるのでしょうか？建設会社が在庫をさばくために価格を下げているのです。高金利の住宅ローンにより需要が激減し、デベロッパーは価格を引き下げ、各種インセンティブを提供し、金利を引き下げるなど、販売成立のためにあらゆる手段を講じています。一方で、既存の住宅所有者はサブ4%の低金利ローンを手放したくないため売却を控え、中古住宅の在庫は少なく、価格は高止まりしています。

この変化は、不動産市場の力学や資産クラス間の資本の流れにより大きな変化をもたらす兆しかもしれません。マクロ経済の状況が変化し続ける中、今後も注視する価値があります。